ジェネレーション ショウダウン 使用パーティ(GSダブル)
ポケモン | 特性 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 |
---|---|---|---|---|---|---|
ガルーラ | せいしんりょく | おんがえし | ほのおのパンチ | ふいうち | ねこだまし | ガルーラナイト |
クチート | いかく | じゃれつく | アイアンヘッド | ふいうち | まもる | クチートナイト |
クレセリア | ふゆう | れいとうビーム | スキルスワップ | てだすけ | トリックルーム | メンタルハーブ |
カイオーガ | あめふらし | しおふき | こんげんのはどう | れいとうビーム | まもる | あいいろのたま |
ランドロス | ちからずく | だいちのちから | ヘドロばくだん | サイコキネシス | まもる | いのちのたま |
ゼルネアス | フェアリーオーラ | ムーンフォース | マジカルシャイン | ジオコントロール | まもる | パワフルハーブ |
主な成績
- ジェネレーション ショウダウン マスターカテゴリ
メイン 26勝4敗 1784 14位 / サブ 25勝5敗 1766 31位
インターネット大会「ジェネレーション ショウダウン」で使用したパーティ。
今回のルールでは「4倍弱点の水タイプを無効化できる」というわかりやすい強さを獲得したグラードンがダントツのトップメタとして君臨することが容易に予想できたので、それをいかにカモっていくか、というところから構築を開始。
非常に優秀な物理耐久を持ったポケモンなので、やはり特殊技、しかも水タイプの技を通すことができれば一番楽でいいだろう、ということで、天候を奪い取ることのできるカイオーガをまずエースに据えました。「こんげんのはどう」の命中率をあまり信用したくなかったので、「しおふき」を最大威力で撃つ状況を作りやすい最遅の個体に。
「トリックルーム」役としてはクレセリアを採用。一見するとグラードンに強いのかどうかよくわからない組み合わせではありますが、「カイオーガにはグラードンを後出しで投げておけば余裕だろう」という対策を取ってくるプレイヤーがほとんどで、その思考の隙を突いて「スキルスワップ」で天候を奪い返すことで簡単に倒すことができます。
簡単に流れを説明すると、
- 「トリックルーム」展開後にクレセリア、カイオーガの並びを作る
- カイオーガの水技を受けるために相手は交代でグラードンを後出し
- クレセリアのスキルスワップを味方のカイオーガに使用することで天候は雨状態に
- カイオーガの強力な水技でグラードンもろとも相手のポケモンを一掃
という感じです。すでにグラードンと対面した状態であっても、「トリックルーム」状態ならクレセリアが先に動くことができるので、ほぼ確実に天候を奪い取ることができます。また、仮にこちらのカイオーガと相手のグラードンが同速であったとしても、「スキルスワップ」によってカイオーガの特性は「ふゆう」となっているため、同速負けに怯える必要はありません。本来なら大きな不利のつく相手なのですが、クレセリアと組み合わせることで完全に「狩る」側に回ることができるという寸法です。
これは環境がある程度煮詰まってきた状態なら警戒されてしかるべきコンボではあるのですが、ほとんどのプレイヤーが今回のルールを経験していないという状況ならそこまで意識を回すことができず、おもしろいように決まるのではないかと思ってやってみたところ、これが実際に決まり倒してくれたので「おもしろい」となりました。
そんなわけで「トリックルーム」を軸に戦うことに決まりましたが、純粋なトリパにしてしまうとなんらかの事故で「トリックルーム」が使えなかったときに負けに直結してしまう窮屈さが気になるので、通常の状態で戦うことのできるゼルネアスをもう一体のエースとして採用することにしました。当ブログをご覧のみなさまからすれば「おう、またスイッチか」という感じでしょうが、またスイッチです。なんかすみません。
カイオーガは前述のように他のポケモンで工夫をしてようやく本領発揮できるポケモンという感じでしたが、ゼルネアスのいいところは「一体だけで大きな勝ち筋を作り出すことができる」という点でしょうか。「ジオコントロール」でステータスを大幅に引き上げ、安定した全体技で相手を一掃する、シンプルで強いポケモンだと思います。
伝説2枠をエースに使ったところで、残りの一般枠は「ねこだまし」によって味方を動きやすくしながら自身も大きな決定力を持つことができるガルーラ、ここまでで薄くなっていたフェアリーに対する打点と特性「いかく」による物理耐性の確保を期待できるクチート、通常状態で上からグラードンやクチート、ギルガルドといったポケモンを一発で倒すことができる貴重な火力を持ったランドロスに決定。
全体技を通す、というわかりやすい勝ち筋を持ちながら、致命傷レベルの単体技と強力な先制技、そして素早さ操作と天候確保の手段など、いろいろとポイントを抑えているので、とても戦いやすくて強いパーティになったと思います。「強いポケモンをいっぱい使うと、なんと強いパーティになる」というと頭がとても悪そうですが、実は意外と盲点になりがちな事実を改めて認識することになったので、もっと積極的に強いポケモンを使っていきたいと思いました。
個別解説
ガルーラ(ようき)
配分: H181(4)-A147(252)-B100-Cx-D100-S156(252)
メガ時: H181(4)-A177(252)-B120-Cx-D120-S167(252)
「ねこだまし」によるゼルネアスのサポートを期待しての採用ですが、カイオーガやグラードンをはじめとする伝説ポケモンに対して安定したダメージを稼ぎ出せることと、「トリックルーム」状態でも「ふいうち」で先制できる便利さなどから、伝説戦でもかなりの強さを見せてくれました。
特性は「せいしんりょく」としましたが、雨状態のルンパッパやマニューラといった素早い「ねこだまし」持ちを相手にしたとき、ガルーラ方向に「ねこだまし」が飛んできた瞬間、ゼルネアスの「ジオコントロール」が無償で決まってほぼ勝ちといえるレベルのアドバンテージを得ることができるので、これがほんとうに強力でした。相手視点ではガルーラを放置するわけにもいかない、という状況は多く、「せいしんりょく」を知られていたとしてもこちらに有利な択を迫ることができると思います。
技については、前述の理由から「ねこだまし」と「ふいうち」は確定として、伝説ポケモンの攻撃をなんとか一発耐えたりすることの多いガルーラの耐久を自ら捨ててしまうのは少しもったいないかなと思い、メイン技は「すてみタックル」ではなく「おんがえし」に。全体的にナットレイが絶望的な重さとなっているので、ほぼピンポイントではありますが、サブ技に「ほのおのパンチ」を選択しました。ガルーラから炎技が飛んでくるという意識を持てているプレイヤーはほとんどおらず、ナットレイと対峙したときは全て決めることができました。
クチート(ゆうかん)
配分: H157(252)-A133(124)-B105-Cx-D92(132)-S49
メガ時: H157(252)-A155(124)-B145-Cx-D132(132)-S49
- H207-B121までのゲンシカイオーガをじゃれつく+ふいうちで確定
- H175-B90までのルンパッパをじゃれつくで確定1発
- C255ゲンシカイオーガの[雨+ダブルダメージ]こんげんのはどうを乱数1発耐え(93.7%)
- C142ルンパッパの[雨+いのちのたま]ハイドロポンプを乱数1発耐え(93.7%)
- C183ゼルネアスの[C+2+ダブルダメージ]マジカルシャインを確定2発耐え
全体的にゼルネアスが重たいので、一発で仕留めることのできるクチートを採用。特性「いかく」を回すことでゼルネアスの「ジオコントロール」やクレセリアの「トリックルーム」をサポートしていきます。
基本的には「ゼルネアス+カイオーガ+クレセリア」で残り1枠をなににするかという選出が多くなるパーティなので、ガルーラと合わせてメガ枠が2体になってしまったことについては気になりませんでした。
配分については、弱点を突かれない限りは物理耐久は優秀なので、今回は特殊耐久を強く意識。カイオーガの「こんげんのはどう」をしっかり耐えて、「じゃれつく」で反撃することで逆に縛り返していきます。
クレセリア(のんき)
配分: H223(220)-Ax-B165(76)-C96(4)-D176(208)-S82 (D30 S5の個体)
- C183イベルタルの[ダークオーラ+こだわりメガネ]あくのはどうを確定1発耐え
- 最遅85族+1
カイオーガのパフォーマンスを最大限まで高めるためのサポート役。基本的な立ち回りとしては、パーティ全体の素早さ関係をある程度把握したのち、後発から繰り出して「トリックルーム」を展開していきます。
先ほども長々と述べましたが、カイオーガをエースとして運用するパーティである場合、天候を維持する手段を確保することが最重要であると考えていて、「トリックルーム」状態でカイオーガよりも先に行動でき、「ふゆう」という有用な特性を渡すこともできるクレセリアの「スキルスワップ」という技はほぼ最適解であると感じています。
当然相手も同様の思考に至っている可能性は考慮すべきで、同じようにクレセリアに「スキルスワップ」を仕込まれている場合は条件がイーブンとなって安定した勝率を保つことは難しくなってしまいますが、そこはクレセリアの素早さを最遅+1に調整して対応することにしました。相手が最遅のクレセリアだった場合、先に相手の「スキルスワップ」が決まって天候は日照り状態に変化し、そのあとにこちらの「スキルスワップ」が決まって天候が雨状態に変化するという流れです。
最善を尽くすなら実数値84(最遅90族-1)の個体を使用するべきだと思いますが、まだ全く煮詰まっていない今回のルールでそこまで調整してくるプレイヤーはほとんどいないであろうと考え、手持ちの最遅+1個体で甘えさせていただきました。
持ち物については、決して少なくない頻度で受け出しをするポケモンなので「オボンのみ」を持たせたいところでしたが、「トリックルーム」「スキルスワップ」という変化技がかなり重要な役割を担っているパーティで、万が一にも止められてしまうことは許されないと考え、安定の「メンタルハーブ」を選択しました。
カイオーガ(れいせい)
配分: H207(252)-Ax-B130(156)-C231(76)-D183(24)-S85
- H181-D120メガガルーラを[雨+ダブルダメージ]しおふきで確定1発
- A232メガレックウザのガリョウテンセイ+しんそくで175~208のダメージ
- C183ゼルネアスの[C+2]くさむすびを乱数1発耐え(81.2%)
「トリックルーム」状態で絶対の強さを誇る後発の要。今回のルールで圧倒的なトップメタとなったグラードンはどのような状態でも強さを発揮できる非常に優秀なポケモンですが、こと「トリックルーム」状態においてはカイオーガはそれを遥かに上回る強さを持っていると思っています。
「スキルスワップ」による天候維持でグラードンを容易に処理できることもそうですが、外して負けるということがない「しおふき」をメイン技にできるというのがなにより素晴らしく、相手にワンチャンスすらも与えないその様はエースと呼ぶに相応しいものでした。
相手のカイオーガが若干重たいので「かみなり」を搭載することも検討しましたが、圧倒的に数の多いグラードンを相手にして、なんらかの事故で天候が取れなかった場合でも無理矢理押し切ることができる「れいとうビーム」を今回は重視しました。
配分については、特攻に振り切ってしまうと完全に余剰火力となってしまってもったいないので、耐久に大きく努力値を割いて複数回の行動を保証しています。
ランドロス(おくびょう)
配分: H165(4)-Ax-B110-C167(252)-D100-S168(252)
ゼルネアスで詰めていくことを考えたときに当然の障壁となるグラードンやクチート、ギルガルドあたりに対する牽制としての採用。一発で仕留めることのできる仮想敵の多さと、ほとんどの伝説ポケモンに対して上をとれるという絶妙な素早さが優秀で、選出回数はそれほど多くはありませんが、いざ選出できたときには大きな働きをしてくれるという頼れる仕事人でした。
今回のルールでも充分な決め手を持ったポケモンですが、その分耐久面はかなり心許ないことになってしまっているので、「あれもこれも殴りた~い」というわけにはいきません。選出した場合は「ランドロスで削らなければならないポケモン」をしっかりして意識して、無駄に消費することのないよう立ちまわっていく必要があります。
メイン技の「だいちのちから」は確定として、サブ技にはゼルネアスを大きく削ることのできる「ヘドロばくだん」、ゲンガーがそれなりに重たい構成なので、「サイコキネシス」を選択しました。
ゼルネアス(おくびょう)
配分: H198-Ax-B116(4)-C183(252)-D118-S166(252) (H24の個体)
カイオーガが「トリックルーム」状態におけるエースであるなら、こちらは通常状態でのエースとなるポケモン。よほどフェアリー技が一貫していない場合を除き、ほとんどの場合は先発で繰り出して「ジオコントロール」による場の制圧を狙っていきます。一度決まってしまえば半減のグラードンでも受け切るのは難しくなるため、「わかっていても止められない」という類の強さを持ったポケモンだと思います。
特にカイオーガの上から「ジオコントロール」を展開できるというのが優秀で、先発カイオーガという選出をしてくる相手には絶対的な強さを見せてくれました。ほぼ全ての特殊ポケモンに対して回答が出せてしまうのでは、と思えてしまうほどの性能の高さです。
そんなわけで、「ジオコントロール」があまりにもあんまりな壊れ技であることは疑いの余地もないわけで、相手が「ちょうはつ」持ちの場合はほぼ間違いなく止めようとしてきます。そのターンを利用して一方的にダメージを稼ぎにいくことができるというのも強かったです。唯一、攻撃範囲の狭さだけは弱みとなっていますが、他のポケモンでカバーすることで充分に解消できるので、選出さえ間違えなければ期待通りの素晴らしい働きを見せてくれました。
リザバナ誓いスイッチトリパ(全国ダブル)
ポケモン | 特性 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 |
---|---|---|---|---|---|---|
リザードン | もうか | ほのおのちかい | ねっぷう | きあいだま | まもる | リザードナイトY |
フシギバナ | ようりょくそ | くさのちかい | ヘドロばくだん | ねむりごな | まもる | きあいのタスキ |
クレセリア | ふゆう | サイコキネシス | れいとうビーム | てだすけ | トリックルーム | オボンのみ |
ドサイドン | ハードロック | じしん | いわなだれ | アームハンマー | まもる | じゃくてんほけん |
霊獣ランドロス | いかく | じしん | ストーンエッジ | いわなだれ | ばかぢから | こだわりスカーフ |
ボルトロス | いたずらごころ | 10まんボルト | でんじは | ちょうはつ | まもる | ゴツゴツメット |
リザードン、フシギバナ、クレセリア、ドサイドンの4体を主軸とし、マニューラ、テラキオンを加えた形で「第17回 ポケモンアリーナオフ」ベスト4、霊獣ランドロス、ウォッシュロトムを加えた形で「第33回 あんぐらオフ」準優勝、そして霊獣ランドロス、ボルトロスを加えた形で「XYシーズン5 ダブルレート」最終2055を記録。また、Cooさんにパーティの原案を提供して、「第24回 がにゅーオフ」優勝という結果を残していただきました。
環境の中心に居座り続けているガルーラや霊獣ランドロスを上からワンキルできる手段はないかと模索したところ、特性で強引に上をとってから晴れ状態での「ほのおのちかい」のコンボを叩き込めるリザードンとフシギバナという組み合わせを発見。ここから構築を始めてみることに。
あまり全国ダブル環境の最前線で使われる技ではなかったため、「おもしろコンボの域は出ないんじゃないか」と構築段階では半信半疑でしたが、いざ実戦に投入してみると「等倍であるならほぼ全てのポケモンを問答無用でワンキルできる」というのは非常に強力で、また、使用している当時は「ほのおのちかい」の火力を想定しているプレイヤーが少なかったことから、ことごとくコンボを決めることができたのは爽快の一言でした。
この2体だけでは厳しい相手(主にファイアロー、バンギラス、ガブリアス、「でんじは」を使用してくる化身ボルトロス、「おいかぜ」で上を取ってくるパーティなど)をカバーするために後発にはクレセリアとドサイドンを採用してスイッチトリパの形を取ることに。上からはリザードンとフシギバナの誓いギミックで、下からはドサイドンの全体技で攻め立てる二段構えのパーティとなりました。
いわゆる「リザバナクレセドサイ」を主軸に据え、残りの2体をどう組み込もうかと考えたとき、まず最初に浮かんだのがマニューラとテラキオンでした。リザードンとフシギバナの2体を先発で選出するのが難しいと判断したときに別の強力なギミックを展開できるようにしたかったためです。
「ふくろだたきコンボ」をチラつかせることで選出読みがいくらか容易になることや、中速以下のパーティに対しての勝率確保、対策していても面倒くさい存在であることには変わりないガルーラに対する強力なカードになると考えましたが、「リザードン、フシギバナ」「クレセリア、ドサイドン」「マニューラ、テラキオン」とそれぞれが独立しすぎた組み合わせで、選出の幅を広く取れないことが大きなデメリットと感じられたため、この形を最終案とはせず、よりよい2体を探すことに。
「リザバナクレセドサイ」にとらわれない柔軟な選出をしなければならない、そう考えたときにまず組み込まれたのが霊獣ランドロス、そのひとでした。どのパーティにも自然と入ってきてしまうという当代随一の汎用性はここでも健在で、これまで薄めだった物理ポケモン全般に対する牽制、そして「リザバナ」では突破しがたい炎ポケモンにダメージを叩き出せる存在ということで、確実な穴埋めをすることに成功しました。
5体までが確定したところでファイアローや水タイプのポケモンの対策がかなり薄くなってしまっていることに気づきます。そこでダメージソースと耐性の両方を確保できるウォッシュロトムを採用することにしました。積極的にダメージを取りにいく、いわゆる「ビートダウン」なパーティであるため、当初は数値の足りなさが気になっていましたが、「こだわりメガネ」を持たせることで問題は解消。あまり選出することはありませんでしたが、霊獣ランドロスと同様に的確な補完ポケモンとして機能したと思っています。
果たしてバランスの取れたパーティが完成したわけですが、実際に運用してみると「詰んでいるレベルで厳しい」相手が存在することが判明します。この手の「相手を殴り倒すこと」に特化したパーティに起こりがちな罠ではあるのですが、特に中速以下に固まったこのパーティだとドーブルがあまりにも厳しすぎました。「当たらなければどうということはない」という精神でやっていけないこともないのですが、「第33回 あんぐらオフ」でドーブルを4回引くという衝撃的な運のなさを露見してしまったので、しっかりと対策することに。
パーティのバランスを崩さずに自然と対策をするために、選出率の低かったウォッシュロトムを同じ電気タイプのボルトロスに変更。耐性面では若干パフォーマンスを落とす形になりましたが、その代わりに「でんじは」「ちょうはつ」によるゲームメイクという新しい展開パターンの獲得に成功。トリックルーム以外の素早さを操作する手段を得たのは大きく、選出や立ち回りに幅を持たせることができました。
以上のような流れでパーティは完成と相成ったわけですが、どの構成でも一定の結果を叩き出すことができたのは「リザバナクレセドサイ」のポテンシャルの高さのおかげで、正直この4体だけで完成されている組み合わせと言っても過言ではありません。いつかも言った気がしますが、一番の推しポケモンであるリザードンを使って強いパーティを作るというのは長年の悲願であり、それを納得できる水準で達成できたのはなにより喜ばしいことで、これまで自分が構築したパーティの中でも特に思い入れ深いものとなりました。ORAS環境でも引き続きこのような満足感を得られるように頑張っていきましょう。
個別解説
リザードン(ひかえめ)
配分: H183(236)-A-B98-C232(252)-D135-S123(20)
- H221-D125までのモロバレルを[晴れ+ダブルダメージ]ねっぷうで確定1発
- H168-D126までのヒードランをきあいだまで確定1発
- H181-D120メガガルーラをきあいだまで乱数1発(81.3%)
- A146ファイアローの[こだわりハチマキ]ブレイブバードを確定1発耐え
- A177メガガルーラの[おやこあい]おんがえしを乱数1発耐え(1ターン後瀕死率:14.12%)
- 準速S70族+1
- 最速S61族-1
XY全国ダブル環境ではやはりガルーラが頭一枚抜けて強いと思っていて、当然各プレイヤーはガルーラに弱みを見せないパーティ構築に奔走するわけですが、その対策カードとして切られやすいモロバレルやクチート、ギルガルドといったいわゆる「ガルーラメタ」のポケモンに対して圧倒的な強さを見せることができる貴重なメガシンカポケモン。
今回は誓いギミックを搭載しているため、そこまで高い素早さを確保する必要はなく、火力と耐久にガツンと努力値を割いて突破力と安定性を確保。バンギラスを抜くべきかどうかは最後まで悩みましたが、メガシンカするバンギラスに天候を取られてしまう点がなにより苦しかったので、「いじっぱり」のキリキザンを抜いて、最速のバンギラスに抜かれるS123という数値に調整しました。これはCooさんが「第24回 がにゅーオフ」で使用した個体を大きく参考にさせていただいています。配分の逆輸入とでも言いましょうか。
技については、「ようりょくそ」状態のフシギバナの素早さから放たれる晴れ状態の「ほのおのちかい」という謎の超火力を軸に戦闘を組み立てていきます。それと全体技の「ねっぷう」、天候を晴れ状態にして有利な状況を確保するための「まもる」までは確定として、残り1枠は悩んだ末に「きあいだま」を選択しました。
当初はヒードランに対して安定する「めざめるパワー地面」を考えていましたが、後ろにヒードランが潜んでいるであろう状況での暴力的なまでの一貫性と、「リザバナ」の並びで突破しがたいサザンドラに対する役割破壊性能などを思うと、もはやこの技以外に選択肢はありえませんでした。基本的に撃ってはいけないのですが、厳しい対面を作られても「通れば勝ち」というワンチャンスを生み出すことのできる強力な「壊し技」として、ある意味では「ほのおのちかい」よりも大きな存在感を放った技であったと言えるかもしれません。
フシギバナ(おくびょう)
配分: H155-A-B104(4)-C152(252)-D120-S145(252)
リザードンをサポートするベストパートナーポケモン。「ようりょくそ」状態からの無慈悲の誓いコンボ、あるいは「ねむりごな」で相手になにもさせない係のひとです。
なによりファイアローの「ブレイブバード」が厳しいので、パーティにマニューラがいたときは「バコウのみ」を持たせていましたが、常に急所に当たらないことをお祈りするゲームになってしまって精神的によろしくないので、持ち物は「きあいのタスキ」で大安定です。「とりあえず1ターンは生き延びられる」という安心感を盾に、「ねむりごな」ぶっぱなしなどの露骨なアドバンテージ取りに走れるのも強かったと思います。
性格については、「ブレイブバード」の反動ダメージ+「ヘドロばくだん」でファイアローを倒すことができる「ひかえめ」が強いと考えていましたが、相手の「おいかぜ」に対して先制できる確率を高められる「おくびょう」に落ち着きました。
クレセリア(なまいき)
配分: H223(220)-Ax-B150(76)-C122(212)-D165-S81
- H168-D100までの霊獣ランドロスをれいとうビームで確定1発
- H221-D112までのモロバレルをサイコキネシスで確定2発
- A204バンギラスの[こだわりハチマキ]かみくだくを確定1発耐え
- A177メガガルーラの[おやこあい]おんがえしをオボンの実込みで乱数2発耐え(2ターン後瀕死率:2.00%)
- C222ギルガルドの[こだわりメガネ]シャドーボールを確定1発耐え
BW環境からの弱体化が囁かれているポケモンではありますが、伝説的なまでの数値受けは今もなお健在で、厳しい場面でもポイっと投げて「トリックルーム」を起動してドサイドンで〆、みたいないわゆる「スイッチトリパの勝ち方」を安定して実現できる唯一無二の存在だと思っています。他にも「じしん」を無効化できる、「てだすけ」でアタッカーのサポートができる、環境を席巻している霊獣ランドロスに対して最低限の耐性とワンキルの手段を持ち合わせている、といった具合に評価ポイントを挙げ始めたらキリがなく、このパーティにおける「トリックルーム」起動役はクレセリア以外に考えられませんでした。
ドサイドン(ゆうかん)
配分: H207(132)-A211(252)-B150-Cx-D91(124)-S48
- [てだすけ]アームハンマーでH200-B120までのメガガルーラを確定1発
- A197霊獣ランドロスの[ダブルダメージ]じしんを確定2発耐え
- 麻痺状態の最速S122族+1
- 最遅S50族-1
「トリックルーム」状態における物理エースアタッカー。これまでのリザードン、フシギバナ、クレセリアでは厳しかったノーマル、飛行、岩などの耐性を一手に引き受けています。「リザバナ」のタイプ相性補完としてはこれ以上ない存在で、クレセリアと並んだときの強さはもはや言うまでもなく、「リザバナクレセドサイ」という組み合わせの完成度の高さを感じずにはいられません。
持ち物は「いのちのたま」「こだわりハチマキ」などで火力を増強、あるいは「とつげきチョッキ」で足りない特殊耐久を確保するといった選択肢もありましたが、「ほのおのちかい」による地形ダメージで微妙に足りない分の火力は補えていると考え、今回は「じゃくてんほけん」を採用。特性「ハードロック」と相性がいいこともそうですが、クレセリアの「れいとうビーム」やガルーラの「けたぐり」、霊獣ランドロスの「じしん」、そして晴れ状態での水技など、発動する機会には充分に恵まれているため、「トリックルーム」が終わるまでに勝負をつけたいドサイドンには非常にマッチした持ち物であると感じました。
素早さについては、「でんじは」で素早さを操作することもあるため、最遅ではなくS48に調整。麻痺を入れることでゲッコウガまでのポケモンを抜けるようにしました。「トリックルーム」状態で活躍できなくては意味がないので、クチートやマリルリに先制できるこの数値がギリギリであると考えています。
霊獣ランドロス(いじっぱり)
配分: H165(4)-A216(252)-B110-Cx-D100-S143(252)
誓いギミックを容易に展開できそうにない相手の場合は霊獣ランドロスを選出してスタンダードな立ち回りで戦いを組み立てていきます。主にリザードン、クレセリア、ボルトロスと並べて繰り出していきますが、どのポケモンと組ませてもある程度しっくりきてしまう汎用性の高さには驚かされるばかりです。
パーティ全体の弱点として高速ポケモンに対する迅速な処理ルートが欠けていると感じていたため、「こだわりスカーフ」を持たせてその穴を埋めさせることにしました。技については、タイプ一致の「じしん」、そして「こだわりスカーフ」型ではほぼ必須級だと考えている「いわなだれ」をまず確定として、ワイドガードで止まらずにガルーラ、サザンドラ、ヒードランといった相手に致命的なダメージを与えられる「ばかぢから」、特性「まけんき」のボルトロスに怯えて選出できなくなるという窮屈さが不愉快だったので、上からワンキルできる「ストーンエッジ」を採用しました。
ボルトロス(ずぶとい)
配分: H186(252)-Ax-B127(204)-C145-D107(52)-S131
- A194ガルーラの[おやこあい]すてみタックルを確定1発耐え
- A216霊獣ランドロスの[ダブルダメージ]いわなだれを確定2発耐え
ドーブルをはじめとする変化技を多用してアドバンテージを取ってくる相手に対する対策カード。当初は半ば苦し紛れの採用でしたが、「トリックルーム」以外でのゲームメイクも可能になった、というのは非常に大きく、このパーティの選出や立ち回りの幅を広く持たせることに成功しました。
高火力の特殊技が飛び交うBW環境では性格「おだやか」のボルトロスが流行を見せていましたが、現環境では物理技を被弾することのほうが圧倒的に多くなったので、今回は「ずぶとい」で物理耐久に大きく努力値を割いています。技については、安定の攻撃技「10まんボルト」、そして採用理由でもある「ちょうはつ」「でんじは」までは確定で、あとは霊獣ランドロスやガブリアスに対するダメージソースとなる「めざめるパワー氷」や、あらゆる相手に一貫する技になりうる「いばる」なども考えましたが、「でんじは」を入れなければならない相手と対面する前に消耗してしまっては話にならないので、「まもる」を採用して場持ちをよくすることに。
持ち物は「ひかりのこな」を持たせてあらゆる相手を唖然とさせてきた暗黒の時代もありましたが、「リザードンやドサイドンで縛れるところまで相手を削る」とい仕事を課せられている枠でもあるので、「ゴツゴツメット」を採用して削り性能を高めることにしました。
第33回 あんぐらオフ 使用パーティ(全国ダブル)
主な成績
- 第33回 あんぐらオフ 準優勝
第33回 あんぐらオフで使用したパーティ。先週のポケモンアリーナオフで使用してベスト4という結果を残したパーティの不満点を解消し、やはり大きな自信を持って今回のあんぐらオフに挑みましたが、慢性の勝ち切れない病がまたしても発症し、準優勝という結果に終わってしまいました。本年度の「あと1~2勝足りなかったで賞」最有力候補に浮上してしまった格好です。
個人的な話になるのですが、あんぐらオフは自分がはじめて参加した本格的なポケモン対戦オフで、今回はそんな思い入れのあるオフで大きな結果を残す最大のチャンスだったなと思うと残念で仕方ありません。しかし、自分のプレイングの甘さや構築の隙などを勉強させていただく大きな機会にもなったので、これを糧にして永遠に続くポケモンというゲームをまた頑張っていくしかないのです。
第17回 ポケモンアリーナオフ 使用パーティ(全国ダブル)
主な成績
- 第17回 ポケモンアリーナオフ ベスト4
第17回ポケモンアリーナオフで使用したパーティ。以前に構築した「大楽勝ドランニンフィア」以上の手応えを感じている最自信作で、日本代表決定大会で敗れた悔しさを少しでも晴らすことができたらという思いで今回のアリーナオフに挑みましたが、結果はベスト4と、また「あと一歩のところで」と唇を噛む結果に終わってしまいました。しかし、永遠の推しポケモンであるリザードンを使って一定の結果を出すことができたことにはひとまず満足しています。
現時点でも最前線で戦える強度を持った構築だと考えていますが、まだまだブラッシュアップの余地は残されているので、詳細についてはいましばらくお待ちください。一連のダブルオフが終了した段階で公開を検討しています。
ポケモンWCS2014 日本代表決定大会 使用パーティ(カロスダブル)
ポケモン | 特性 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 |
---|---|---|---|---|---|---|
ガルーラ | きもったま | すてみタックル | アームハンマー | ふいうち | まもる | ガルーラナイト |
サンダー | プレッシャー | 10まんボルト | ほうでん | ボルトチェンジ | めざめるパワー氷 | こだわりスカーフ |
サーナイト | テレパシー | ムーンフォース | マジカルシャイン | サイコキネシス | まもる | いのちのたま |
ガブリアス | さめはだ | ドラゴンクロー | じしん | いわなだれ | まもる | ラムのみ |
レパルダス | いたずらごころ | イカサマ | ねこだまし | でんじは | ちょうはつ | きあいのタスキ |
ギルガルド | バトルスイッチ | シャドーボール | せいなるつるぎ | みがわり | キングシールド | たべのこし |
主な成績
- ポケモンWCS2014 日本代表決定大会 2勝1敗 予選グループ2位
ポケモンWCS2014 日本代表決定大会で使用したパーティ。カロスダブルというルールはプレイングさえしっかりしていれば数値に任せて殴るのがなにより強い、というイメージを自分は持っていて、その考えに忠実に従って構築しました。
基本的にはスタンダードと言ってもいいパーティではありますが、カロスダブル環境中期から後期にかけて流行したモロバレルとキリキザンに対する回答を豊富に用意したのと、ジャパンカップで特に猛威を振るったモロバレル+積みポケモン(バンギラスやギャラドス)という組み合わせを一体でストップすることができるレパルダスを組み込んでいることが大きな特徴になるかと思います。
また、全体技を多めに組み込んでいるので、択ゲーを生み出しにくい、というのもひとつの強みとなっています。それに加えて全体の命中率も強く意識し、取りこぼしのリスクは最小限に抑えました。「守り」に入った構築方法ではありますが、低命中技を外して負ける、という数年単位で後悔しそうな終わり方だけはしたくなかったので、これは最善の選択であったと今でも思っています。
しっかりと時間をかけて構築し、ある程度の自信を持って臨みましたが、結果は2勝1敗で予選敗退という残念な形で終わってしまいました。「あとたった一勝で世界だった」と思うと絶望感に打ちのめされそうになりますが、逆にいえば「すぐ目の前に世界の舞台はある」と前向きに捉えることもできるのかもしれません。目的の場所に到達するイメージはできたので、あとはそれに向けて努力するだけなのです。
今回逃した一勝は来年取り戻しにいきます。また全国でお会いしましょう。
個別解説
ガルーラ(いじっぱり)
配分: H181(4)-A161(252)-B100-Cx-D100-S142(252)
メガシンカ時: H181(4)-A194(252)-B120-Cx-D120-S152(252)
やはり最後に選んだメガシンカポケモンはガルーラでした。性格や技は最後まで悩みましたが、相手のメガガルーラを処理するカードに乏しかったので、性格は「いじっぱり」、技は「アームハンマー」をまず確定。次に、火力に補正をかけた場合、かなりのポケモンを確定で落とせるようになる「すてみタックル」を採用。残りは「ふいうち」「れいとうビーム」「ねこだまし」「まもる」のどれかをと考えましたが、ギルガルドにまったくの無抵抗になるのはさすがに厳しかったので「ふいうち」、レパルダスの「でんじは」を入れて形勢逆転したい場面が多いように感じられたので、その隙間のターンで倒されないように「まもる」を選択しました。
サンダー(ひかえめ)
配分: H164-Ax-B105-C194(252)-D111(4)-S152(252)
電気枠はサンダー、ロトム、あるいはライチュウあたりからの選択になると思いますが、火力アップアイテムを持たせなくてもマリルリやガブリアスを高乱数で落とせる数値の高さが決定打となり、サンダーを選択。このポケモンを使うにあたって一番の懸念となるのはやはり「いわなだれ」による致命傷なのですが、「こだわりスカーフ」と「ボルトチェンジ」を持たせることで解消。ジャパンカップで流行した「モロバレル+水ポケモン(ギャラドスやカメックス)」といった組み合わせに対しては「ほうでん」でわからせることができます。配分については、素早さをある程度落とした耐久型も考えていましたが、「りゅうのまい」を積んだ最速のギャラドスに先制したかったので、そこまで振るなら極振りでいいか、となりました。
サーナイト(ひかえめ)
配分: H144(4)-Ax-B85-C194(252)-D135-S132(252)
通常はキリキザンに弱いポケモンなのですが、そのイメージを逆手にとって上からの「いのちのたま」ムーンフォースで突破していきます。同時に一般的なモロバレルを一発で仕留めることもできるので、「いのちのたま」を持たせたサーナイトは今の環境にマッチしていると思っています。その火力の代償として物理耐久はほとんど終わってしまっているので、上をとれる場面を丁寧に作ってあげる必要はありますが、本領発揮できたときの殲滅力はメガシンカポケモンに匹敵するものがあります。
ガブリアス(ようき)
配分: H183-A182(252)-B116(4)-Cx-D105-S169(252)
全体で電気の一貫性が厳しいので、カロスダブル最強の地面ポケモンであるガブリアスを採用。当初は「いじっぱり+こだわりハチマキ+げきりん」なんていう頭が悪そうにもほどがある型を真剣に検討していましたが、今回のパーティだと「じしん」を撃ちやすい選出になりづらい、というのがネックとなり、結局は一般的な型に落ち着きました。この配分のガブリアスの場合、一番強い持ち物は「きあいのタスキ」だと思っていますが、今回はレパルダスに取られてしまっているので、ドーブルやモロバレル、あるいは「おにび」に対する耐性を保証してくれる「ラムのみ」を選択しました。
レパルダス(ようき)
配分: H171(252)-A108-B71(4)-Cx-D70-S173(252)
ガルーラを上から止められる「ねこだまし」に加え、「りゅうのまい」で全抜きを狙ってくるバンギラスやギャラドスをストップできる「でんじは」、モロバレルやドーブルも問答無用で黙らせる「ちょうはつ」と、カロスダブルではかなりのポテンシャルを秘めているポケモンだと思っています。相手目線からだと「アンコール」や「いばる」も警戒しなくてはならず、面倒くさいことこの上ないでしょう。実際に「いばる」があれば、と思う場面も少なくはありませんが、結局はどの技を切っても苦しい相手はできてしまうので、最終的にこの構成で落ち着きました。
ギルガルド(おくびょう)
配分: H161(204)-A63-B170-C77(52)-D170-S123(252)
ブレードフォルム時: H161(204)-A153-B70-C177(52)-D70-S123(252)
サーナイトと同じように通常はキリキザンに弱いポケモンなのですが、最速「せいなるつるぎ」で狩る側に回ります。ジャパンカップのときに同じく最速の「きあいのタスキ」ギルガルドというのが話題になりましたが、ギルガルドの最大の強みである交代受け性能を捨てたくはなかったのと、ギルガルドミラーなどで優位を取れる先制の「みがわり」に魅力を感じ、「たべのこし」型を採用。かなり火力を抑えた形になってしまいましたが、「いのちのたま」などの火力アップアイテムを持たせない限りは確定で落とせるポケモンもそれほどいないので、そこまで不自由には感じませんでした。
大楽勝ドランニンフィア(全国ダブル)
ポケモン | 特性 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 |
---|---|---|---|---|---|---|
ボルトロス | いたずらごころ | 10まんボルト | でんじは | ちょうはつ | まもる | オボンのみ |
霊獣ランドロス | いかく | じしん | いわなだれ | とんぼがえり | まもる | きあいのタスキ |
クレセリア | ふゆう | サイコキネシス | れいとうビーム | てだすけ | トリックルーム | ラムのみ |
ガルーラ | きもったま | すてみタックル | アームハンマー | ふいうち | ねこだまし | ガルーラナイト |
ヒードラン | もらいび | ふんか | だいもんじ | だいちのちから | まもる | ぼうじんゴーグル |
ニンフィア | フェアリースキン | ハイパーボイス | はかいこうせん | シャドーボール | めざめるパワー地 | こだわりメガネ |
主な成績
- XYシーズン4 ダブルレート 最終1927
ジャパンカップも終わってカロスダブルも一段落ということで、本格的に取り組みはじめた全国ダブルパーティ第一弾。まずXYの全国環境というものがよくわからない状態だったので、「素早さ関係で優位をとって、高火力技をドーン! 大楽勝!」という、言葉にしてみるとあまりにも頭の悪そうな構築を目指しました。
基本的な立ち回りとしては、霊獣ランドロスの威嚇で被ダメージを抑えつつ、ボルトロスとクレセリアで素早さを操作し、ガルーラ、ヒードラン、ニンフィアの理不尽な火力で一方的に蹂躙します。要するに思考することを放棄したイージーウィンを最大目標としていますが、単体性能の高いポケモンを揃えたパーティなので、交代を駆使したサイクル戦もどんとこいという感じで、なかなか自分好みに仕上がりました。
弱点としては全体的に中速から低速に偏っているため、上からの攻撃にあまり強くないという点でしょうか。タイプ相性や数値で強引に受け、返しの一撃を入れることができれば、ほとんどの場合で火力に勝るこちらが優位をとることができるはずですが、岩雪崩や滝登りなどによる怯みばかりはどうしようもありません。トリックルームを展開しない場合は、ボルトロスでどうしても電磁波を入れたい相手をあらかじめ想定し、雑に使い捨てない運用をすることが肝要となってきます。
最終戦績は57勝16敗でレート1927。「もっと完成度は高められるな」という感覚はありますが、XY全国ダブル一発目のパーティとしては充分な結果を残せたことにまずは満足しています。
追記
その後、光の粉ヒードランという唯一無二の“答え”に辿り着き、レート1989までいきました。
PGLジャパンカップ2014(カロスダブル)
ポケモン | 特性 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 |
---|---|---|---|---|---|---|
ガルーラ | きもったま | やつあたり | グロウパンチ | ふいうち | ねこだまし | ガルーラナイト |
ゲンガー | ふゆう | シャドーボール | おにび | ちょうはつ | まもる | きあいのタスキ |
サンダー | プレッシャー | 10まんボルト | めざめるパワー氷 | はねやすめ | まもる | ぼうじんゴーグル |
ギルガルド | バトルスイッチ | シャドーボール | ラスターカノン | ワイドガード | キングシールド | いのちのたま |
ボーマンダ | いかく | りゅうせいぐん | りゅうのはどう | だいもんじ | ストーンエッジ | こだわりスカーフ |
バンギラス | すなおこし | いわなだれ | かみくだく | りゅうのまい | まもる | バンギラスナイト |
主な成績
- PGLジャパンカップ2014 マスターカテゴリ 29位
一昨年、昨年と苦杯を舐めさせられてきたジャパンカップ、今年こそ結果を出せなければいよいよ後がない、という思いが強くあったので、ずっと練り続けてきたライチュウ入りを封印し、これでダメならもう言い訳はできないな、と思えるグッドスタッフ構築を目指しました。
今年のジャパンカップはレート1800に乗せてからプラス一勝、というのが全国出場のラインとなったようで、レート1795から一勝を積み上げただけの自分では厳しいな、というのが正直な感覚でしたが、ギリギリで滑り込むことができました。ほぼ諦めかけていた状態からの朗報となったので、「成し遂げたぞ」という喜びを実感しながら、ほんの少しだけ戸惑いを覚えたのも確かです。
レート1800に乗せながらも予選落ちしてしまったプレイヤーとの差はどこにあったのか、と問われたら、「最後にマッチングした相手のレート次第、つまりただの運」としか答えようがなく、そこに実力的な差はまったくありません。むしろ自分より上手いプレイヤーもたくさん存在するでしょう。少し卑屈な言い方になってしまいますが、「たまたま行けてしまった」というのが偽らざる事実なのだと考えています。
ポケモンという運の介入する余地の大きいゲームでは、勝者と敗者を分かつものは結局「ちょっとした運の差」なのかもしれません。このあいだまであんなに強かったのに急に勝てなくなった、なんていうこともよくある話で、強いプレイヤー、弱いプレイヤーの境界線はとても曖昧なものです。
しかし、本当の、本物の強者とはそういうところとはまったく別の次元にいる、「勝つべくして勝つ」存在なのだと考えています。全国や世界で優勝するようなプレイヤーというのも、きっとどこかそういう部分を持っているのでしょう。自分の現在の立ち位置からすればおそろしく険しい道のりになりますが、全国大会まで残り一ヶ月半、どれだけそのステージに近づいていけるか、地道な作業や練習、思考を繰り返していくしかありません。
なにより小学生の頃からずっと続けてきたゲームではじめて掴んだ大舞台の切符、まずは楽しむことを大前提に、過程と結果、両方を大事にして、後悔のないよう仕上げていきたいところです。
それではみなさん、全国でお会いしましょう。
ガブリアスの配分案: 191鉢巻ガブリアス(カロスダブル)
ガブリアス(ようき)
配分: H191(60)-A156(44)-B116(4)-Cx-D124(148)-S169(252)
- H183-B116ガブリアスを[鉢巻]ドラゴンクローで確1
- C194サーナイトの[眼鏡 + ダブルダメージ]マジカルシャインを確1耐え
- C142ニョロトノの冷凍ビームを確1耐え
- C161カエンジシの[珠]目覚めるパワー氷を確1耐え
- C147バンギラスの冷凍ビームを乱1耐え(93.7%)
- C162ボーマンダの[珠]竜の波動を乱1耐え(93.7%)
- C167フシギバナの[珠]目覚めるパワー氷を乱1耐え(93.7%)
- C194サーナイトのムーンフォースを乱1耐え(68.7%)
- H6n-1 & H8n-1
最低限の火力を確保したあと、どうしても耐えたい攻撃にあわせて耐久調整を施してみた鉢巻ガブリアスの配分案。
こだわりスカーフを持っている可能性のあるニョロトノ、バンギラスの前でも行動が保証されているのがなにより使いやすく、現在カロスダブル環境で幅を利かせているサーナイトにも優位を取ることが可能に。また、ここまで耐久に振ると、火力アイテムを持たない目覚めるパワー氷程度では落ちなくなるので、「突然の死!」的な出オチがほとんどなくなりました。安心感が違います。
簡単にいうと、かたくて、強い! そんなガブリアスでした。
ガブキッスあられスイッチトリパ(ムーバー解禁前トリプル)
ポケモン | 特性 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 |
---|---|---|---|---|---|---|
ガブリアス | さめはだ | ドラゴンクロー | じしん | いわなだれ | どくづき | こだわりハチマキ |
トゲキッス | きょううん | マジカルシャイン | エアスラッシュ | かえんほうしゃ | はどうだん | こだわりメガネ |
ユキノオー | ゆきふらし | ふぶき | エナジーボール | こおりのつぶて | まもる | ユキノオナイト |
ニャオニクス | いたずらごころ | ねこだまし | いばる | あまえる | ファストガード | オボンのみ |
カポエラー | いかく | インファイト | フェイント | ファストガード | ワイドガード | ゴツゴツメット |
サマヨール | おみとおし | ナイトヘッド | おにび | かなしばり | トリックルーム | しんかのきせき |
主な成績
- XYシーズン1 トリプルレート 最終2004
XYトリプル一発目のパーティ。トリプルのユキノオーには個人的に思い入れがあって、まずはこのポケモンから構築を始めようというのはずっと決めていました。
メガシンカという強力な武器を手にした今、このポケモンのポテンシャルをもっとも発揮できるのはトリックルームパーティであることは自明であり、使い慣れているスイッチトリパの形をとることに。また、せっかくユキノオーを使うなら全体のコンセプトも「ひたすら高火力全体技を押しつける」というものにしたかったので、さまざまな相性を考慮した上、鉢巻ガブリアスと眼鏡トゲキッスを非トリックルーム下の軸に据えました。
ガブリアス、トゲキッス、ユキノオーの3体で相手全員のHPを削りきることは充分に可能であると考え、残りの3体は相手の行動を制限し、場をコントロールできるニャオニクス、カポエラー、サマヨールを採用。図らずもアタッカー3体、サポーター3体という綺麗な構成になりました。
たまたまの結果ではありますが、ダブルに続いてレート2000を記録することができました。特に好んで遊んでいるダブルとトリプルの2ルールでレート2000に到達することをひとつの目標として掲げていたので、運よくクリアできてよかったです。
個別解説
ガブリアス
ラティオスやクレセリアのいない環境ではこれほどまでに使いやすいのかと驚かされる最強の物理ドラゴン。霊獣ランドロスのいない現在、全体的に通りやすくなっている電気の一貫性を消せるほぼ唯一の高種族値ポケモンということで個人的にも評価は高いです。基本的にはトゲキッスの隣に置いて、マジカルシャインと合わせて倒せそうな技を選択していく形となります。等倍相手でも充分な殺傷能力を発揮する鉢巻ドラゴンクローや、サーナイトくらいなら余裕を持って沈めてしまう鉢巻毒づきもなかなか強力でした。
トゲキッス
あのバンギラスですら受け出しすることは許さない眼鏡マジカルシャインの火力はただごとではなく、ガブリアスと並べることで中速以下のポケモンにはワンチャンスすら与えない支配力を発揮することができます。また、トゲキッスといえば天の恵みがあまりにも有名ですが、基本的にはマジカルシャインしか撃たない構成なので今回は強運を採用してみました。中央から相手3体に技を当てた場合、およそ42%の確率でどれか1体の急所に当たるというのは運ゲーと呼ぶにはあまりにもこちら側に分のよすぎるもので、急所の出方によっては一方的なゲームになることもままありました。
ユキノオー
トリックルーム下でのエースアタッカー。メガユキノオーはメガポケモンの中でも特に評価しているポケモンの一体で、その強さをものすごく適当に表現すると「反動のない命の珠と黒い鉄球を持った、火力と耐久すべてに努力値を振ったユキノオー」といった感じでしょうか。ユキノオー時代の貧弱さは見る影もなく、極めて高い火力と耐久をもってして相手を殲滅するその姿は、永遠の宿敵であるバンギラスを彷彿とさせます。
ニャオニクス
悪戯心ファストガードで相手の猫騙しを確実に防いで、ガブリアスとトゲキッスの行動を保証していきます。また、ゲッコウガなどの高速ポケモンを止めることができる猫騙しと、物理ポケモンを機能停止させる甘えるも、パーティの弱いところをうまく補っているように思えたので採用。残り1枠はまったくシナジーしているようには見えない威張るを選択しました。あまり美しいとはいえない技ですが、一度でも行動を妨害することができれば鉢巻地震や眼鏡マジカルシャインなどの高火力を通すことができるため、今回のパーティでは確実に勝率を引き上げる技になっていると感じました。
カポエラー
特性の威嚇と、フェイント、ファストガード、ワイドガードを駆使して場をコントロールしていきます。めずらしく猫騙しを使わない型となりますが、全体技を多用するパーティなので相手のワイドガードを叩き割ることができるフェイントはどうしても欲しい技で、自身やユキノオーの最大の天敵であるファイアローのブレイブバードから身を守るファストガード、味方のガブリアスの巻き込み地震を防ぐワイドガードも極めて優先度の高い技となるため、今回はこのような構成になりました。本当は猫騙しを覚えさせる前に進化させてしまった可哀想な子だったのですが、そのおかげでこのようなしっくりくる構成に辿り着くことができたのは怪我の功名でしたね。
サマヨール
トリックルーム要員の選択肢はいくつかあると思うのですが、今回はサマヨールを採用。驚異的な場持ち性能を活かしてトリックルームを展開していきます。初見殺しアイテムを見抜くことができる特性のお見通し、安定したダメージソースであるナイトヘッド、物理ポケモンを機能停止させる鬼火と、ことごとく強力な要素で構成されたポケモンなのですが、特に強いと感じたのが金縛りという技でした。いかにも厳しい相手でも金縛りで相手の行動を制限することで縛り関係を逆転させて、こちらのアタッカーポケモンを動かしやすくできるのが本当に便利で使いやすかったです。
メガクチート軸スイッチトリパ(ムーバー解禁前ダブル)
ポケモン | 特性 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 |
---|---|---|---|---|---|---|
クチート | いかく | じゃれつく | アイアンヘッド | ふいうち | まもる | クチートナイト |
パンプジン | おみとおし | タネばくだん | いわなだれ | おにび | トリックルーム | オボンのみ |
ウォッシュロトム | ふゆう | 10まんボルト | ボルトチェンジ | ハイドロポンプ | トリック | こだわりメガネ |
ボーマンダ | いかく | りゅうせいぐん | りゅうのはどう | かえんほうしゃ | ハイドロポンプ | こだわりスカーフ |
ファイアロー | はやてのつばさ | ブレイブバード | フレアドライブ | とんぼがえり | おにび | こだわりハチマキ |
バンギラス | すなおこし | いわなだれ | あくのはどう | だいもんじ | なげつける | くろいてっきゅう |
主な成績
- XYシーズン1 ダブルレート 最終2008
そんなわけでXY最初の記事です。BWではサボりすぎて公開できなかったやつが山ほどあったので、今作はもうちょっとがんばりたいと思っていなくもなきにしもあらずです。
とりあえずかわいくて強いクチートを使いたかったというのと、構築をはじめた段階ではガルーラとウォッシュロトムの2体が環境の中心にいるように感じられたので、そこに強く出られるように意識して組みました。実際に数の多かったガルーラ軸のパーティ相手には高い勝率を叩き出すことができたので、この環境読みは正解だったようです。
まずはあまり結果にこだわらずに新環境を楽しもう、というスタンスではじめましたが、レート1900を超えたあたりで欲が出て、結局2000までがんばってしまいました。
最初のパーティでまずまずの数字を出せたのは、「構築や立ち回りの考え方、方向性はひとまず間違ってなさそう」という確認にもなったので、XYでもなんとかやっていけそうでよかったです。
個別解説
クチート
じゃれつくを当てさえすれば文句なしの最強ポケモンだと思っていますが、あまり当ててくれなかったので「最強なときもあるポケモン」という評価になりました。耐性が優秀なのと不意打ちのおかげで非トリル選出でも強いです。ただ、耐性を過信してなんとなく後ろから投げると、種族値の足りなさから半減でもモリっと削れたりして軽く引くことになるので気をつけましょう。
パンプジン
ガルーラとウォッシュロトムに強いトリックルーム起動役として採用。主にクチートを動かしやすくするサポート役ですが、自身も優秀な耐性と耐久を駆使して詰ませ役になれるのがほんとうに強いと感じました。特性のお見通しで黒い鉄球の有無などを見抜いてからのトリックルームも安心感があってよかったです。
ウォッシュロトム
眼鏡流星群クラスの高火力技がほとんど飛び交わない環境なので一発で落とされることはほぼありえず、いつも確実な仕事をしてくれる最強の一般ポケモン。先発でボーマンダと組み合わせることがもっとも多く、相方の頼りない火力を補うためにこだわり眼鏡を持たせています。鬼火を仕込んだ耐久型も相当数いるため、神秘の守りを誘発して一方的にアドバンテージを取れるのも眼鏡ウォッシュロトムの強さですね。
ボーマンダ
いまのダブルで一番強いドラゴンポケモンはスカーフボーマンダだと思っています。ご存知のとおり現在は露骨に偏った物理環境なので威嚇がぶっ刺さりな上、高速スカーフポケモンもほとんどいないので動きやすさが尋常ではありません。「眼鏡流星群、相手は死ぬ!」みたいな展開こそ望めませんが、そこそこある火力でいい感じに削って、ウォッシュロトムの電気技や、後発のファイアローやクチートの先制技圏内に入れる立ち回りが単純ながら強力でした。
ファイアロー
ユキノオーをはじめとするパーティ全体で厳しい相手を無理矢理に突破する特攻隊長。あまりにも便利すぎるポケモンゆえに削り役、フィニッシャー両方の役割を期待してしまいますが、雑に動かしていると一瞬で消耗してしまうので、選出時にはしっかりと役割を持たせて、その仕事をまっとうするまでは大切に扱っていきたいところです。持ち物については、技の撃ち分けや守るのできる命の珠も小回りがきいて便利ですが、縛り範囲を広げるほうがこのパーティには合っていると思えたのでこだわり鉢巻を選択しました。
バンギラス
天候パーティやガチトリパに対するカードとして採用。構成はますさんのアイデアを参考にさせていただきました。トリル下でしかまともに動かせないという性質上あまり選出はしませんが、このバンギラスがいないと明らかに無理な相手が出てきてしまうので必要な存在です。従来のイメージから威嚇や鬼火を誘うポケモンなので、悪の波動や大文字がおそろしく刺さりました。レート上位にいくほど物理ポケモン対策がしっかりとされている印象で、いま使うなら完全物理型よりも両刀や特殊型のほうが強いと感じています。