ジェネレーション ショウダウン 使用パーティ(GSダブル)
ポケモン | 特性 | 技1 | 技2 | 技3 | 技4 | 持ち物 |
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ガルーラ | せいしんりょく | おんがえし | ほのおのパンチ | ふいうち | ねこだまし | ガルーラナイト |
クチート | いかく | じゃれつく | アイアンヘッド | ふいうち | まもる | クチートナイト |
クレセリア | ふゆう | れいとうビーム | スキルスワップ | てだすけ | トリックルーム | メンタルハーブ |
カイオーガ | あめふらし | しおふき | こんげんのはどう | れいとうビーム | まもる | あいいろのたま |
ランドロス | ちからずく | だいちのちから | ヘドロばくだん | サイコキネシス | まもる | いのちのたま |
ゼルネアス | フェアリーオーラ | ムーンフォース | マジカルシャイン | ジオコントロール | まもる | パワフルハーブ |
主な成績
- ジェネレーション ショウダウン マスターカテゴリ
メイン 26勝4敗 1784 14位 / サブ 25勝5敗 1766 31位
インターネット大会「ジェネレーション ショウダウン」で使用したパーティ。
今回のルールでは「4倍弱点の水タイプを無効化できる」というわかりやすい強さを獲得したグラードンがダントツのトップメタとして君臨することが容易に予想できたので、それをいかにカモっていくか、というところから構築を開始。
非常に優秀な物理耐久を持ったポケモンなので、やはり特殊技、しかも水タイプの技を通すことができれば一番楽でいいだろう、ということで、天候を奪い取ることのできるカイオーガをまずエースに据えました。「こんげんのはどう」の命中率をあまり信用したくなかったので、「しおふき」を最大威力で撃つ状況を作りやすい最遅の個体に。
「トリックルーム」役としてはクレセリアを採用。一見するとグラードンに強いのかどうかよくわからない組み合わせではありますが、「カイオーガにはグラードンを後出しで投げておけば余裕だろう」という対策を取ってくるプレイヤーがほとんどで、その思考の隙を突いて「スキルスワップ」で天候を奪い返すことで簡単に倒すことができます。
簡単に流れを説明すると、
- 「トリックルーム」展開後にクレセリア、カイオーガの並びを作る
- カイオーガの水技を受けるために相手は交代でグラードンを後出し
- クレセリアのスキルスワップを味方のカイオーガに使用することで天候は雨状態に
- カイオーガの強力な水技でグラードンもろとも相手のポケモンを一掃
という感じです。すでにグラードンと対面した状態であっても、「トリックルーム」状態ならクレセリアが先に動くことができるので、ほぼ確実に天候を奪い取ることができます。また、仮にこちらのカイオーガと相手のグラードンが同速であったとしても、「スキルスワップ」によってカイオーガの特性は「ふゆう」となっているため、同速負けに怯える必要はありません。本来なら大きな不利のつく相手なのですが、クレセリアと組み合わせることで完全に「狩る」側に回ることができるという寸法です。
これは環境がある程度煮詰まってきた状態なら警戒されてしかるべきコンボではあるのですが、ほとんどのプレイヤーが今回のルールを経験していないという状況ならそこまで意識を回すことができず、おもしろいように決まるのではないかと思ってやってみたところ、これが実際に決まり倒してくれたので「おもしろい」となりました。
そんなわけで「トリックルーム」を軸に戦うことに決まりましたが、純粋なトリパにしてしまうとなんらかの事故で「トリックルーム」が使えなかったときに負けに直結してしまう窮屈さが気になるので、通常の状態で戦うことのできるゼルネアスをもう一体のエースとして採用することにしました。当ブログをご覧のみなさまからすれば「おう、またスイッチか」という感じでしょうが、またスイッチです。なんかすみません。
カイオーガは前述のように他のポケモンで工夫をしてようやく本領発揮できるポケモンという感じでしたが、ゼルネアスのいいところは「一体だけで大きな勝ち筋を作り出すことができる」という点でしょうか。「ジオコントロール」でステータスを大幅に引き上げ、安定した全体技で相手を一掃する、シンプルで強いポケモンだと思います。
伝説2枠をエースに使ったところで、残りの一般枠は「ねこだまし」によって味方を動きやすくしながら自身も大きな決定力を持つことができるガルーラ、ここまでで薄くなっていたフェアリーに対する打点と特性「いかく」による物理耐性の確保を期待できるクチート、通常状態で上からグラードンやクチート、ギルガルドといったポケモンを一発で倒すことができる貴重な火力を持ったランドロスに決定。
全体技を通す、というわかりやすい勝ち筋を持ちながら、致命傷レベルの単体技と強力な先制技、そして素早さ操作と天候確保の手段など、いろいろとポイントを抑えているので、とても戦いやすくて強いパーティになったと思います。「強いポケモンをいっぱい使うと、なんと強いパーティになる」というと頭がとても悪そうですが、実は意外と盲点になりがちな事実を改めて認識することになったので、もっと積極的に強いポケモンを使っていきたいと思いました。
個別解説
ガルーラ(ようき)
配分: H181(4)-A147(252)-B100-Cx-D100-S156(252)
メガ時: H181(4)-A177(252)-B120-Cx-D120-S167(252)
「ねこだまし」によるゼルネアスのサポートを期待しての採用ですが、カイオーガやグラードンをはじめとする伝説ポケモンに対して安定したダメージを稼ぎ出せることと、「トリックルーム」状態でも「ふいうち」で先制できる便利さなどから、伝説戦でもかなりの強さを見せてくれました。
特性は「せいしんりょく」としましたが、雨状態のルンパッパやマニューラといった素早い「ねこだまし」持ちを相手にしたとき、ガルーラ方向に「ねこだまし」が飛んできた瞬間、ゼルネアスの「ジオコントロール」が無償で決まってほぼ勝ちといえるレベルのアドバンテージを得ることができるので、これがほんとうに強力でした。相手視点ではガルーラを放置するわけにもいかない、という状況は多く、「せいしんりょく」を知られていたとしてもこちらに有利な択を迫ることができると思います。
技については、前述の理由から「ねこだまし」と「ふいうち」は確定として、伝説ポケモンの攻撃をなんとか一発耐えたりすることの多いガルーラの耐久を自ら捨ててしまうのは少しもったいないかなと思い、メイン技は「すてみタックル」ではなく「おんがえし」に。全体的にナットレイが絶望的な重さとなっているので、ほぼピンポイントではありますが、サブ技に「ほのおのパンチ」を選択しました。ガルーラから炎技が飛んでくるという意識を持てているプレイヤーはほとんどおらず、ナットレイと対峙したときは全て決めることができました。
クチート(ゆうかん)
配分: H157(252)-A133(124)-B105-Cx-D92(132)-S49
メガ時: H157(252)-A155(124)-B145-Cx-D132(132)-S49
- H207-B121までのゲンシカイオーガをじゃれつく+ふいうちで確定
- H175-B90までのルンパッパをじゃれつくで確定1発
- C255ゲンシカイオーガの[雨+ダブルダメージ]こんげんのはどうを乱数1発耐え(93.7%)
- C142ルンパッパの[雨+いのちのたま]ハイドロポンプを乱数1発耐え(93.7%)
- C183ゼルネアスの[C+2+ダブルダメージ]マジカルシャインを確定2発耐え
全体的にゼルネアスが重たいので、一発で仕留めることのできるクチートを採用。特性「いかく」を回すことでゼルネアスの「ジオコントロール」やクレセリアの「トリックルーム」をサポートしていきます。
基本的には「ゼルネアス+カイオーガ+クレセリア」で残り1枠をなににするかという選出が多くなるパーティなので、ガルーラと合わせてメガ枠が2体になってしまったことについては気になりませんでした。
配分については、弱点を突かれない限りは物理耐久は優秀なので、今回は特殊耐久を強く意識。カイオーガの「こんげんのはどう」をしっかり耐えて、「じゃれつく」で反撃することで逆に縛り返していきます。
クレセリア(のんき)
配分: H223(220)-Ax-B165(76)-C96(4)-D176(208)-S82 (D30 S5の個体)
- C183イベルタルの[ダークオーラ+こだわりメガネ]あくのはどうを確定1発耐え
- 最遅85族+1
カイオーガのパフォーマンスを最大限まで高めるためのサポート役。基本的な立ち回りとしては、パーティ全体の素早さ関係をある程度把握したのち、後発から繰り出して「トリックルーム」を展開していきます。
先ほども長々と述べましたが、カイオーガをエースとして運用するパーティである場合、天候を維持する手段を確保することが最重要であると考えていて、「トリックルーム」状態でカイオーガよりも先に行動でき、「ふゆう」という有用な特性を渡すこともできるクレセリアの「スキルスワップ」という技はほぼ最適解であると感じています。
当然相手も同様の思考に至っている可能性は考慮すべきで、同じようにクレセリアに「スキルスワップ」を仕込まれている場合は条件がイーブンとなって安定した勝率を保つことは難しくなってしまいますが、そこはクレセリアの素早さを最遅+1に調整して対応することにしました。相手が最遅のクレセリアだった場合、先に相手の「スキルスワップ」が決まって天候は日照り状態に変化し、そのあとにこちらの「スキルスワップ」が決まって天候が雨状態に変化するという流れです。
最善を尽くすなら実数値84(最遅90族-1)の個体を使用するべきだと思いますが、まだ全く煮詰まっていない今回のルールでそこまで調整してくるプレイヤーはほとんどいないであろうと考え、手持ちの最遅+1個体で甘えさせていただきました。
持ち物については、決して少なくない頻度で受け出しをするポケモンなので「オボンのみ」を持たせたいところでしたが、「トリックルーム」「スキルスワップ」という変化技がかなり重要な役割を担っているパーティで、万が一にも止められてしまうことは許されないと考え、安定の「メンタルハーブ」を選択しました。
カイオーガ(れいせい)
配分: H207(252)-Ax-B130(156)-C231(76)-D183(24)-S85
- H181-D120メガガルーラを[雨+ダブルダメージ]しおふきで確定1発
- A232メガレックウザのガリョウテンセイ+しんそくで175~208のダメージ
- C183ゼルネアスの[C+2]くさむすびを乱数1発耐え(81.2%)
「トリックルーム」状態で絶対の強さを誇る後発の要。今回のルールで圧倒的なトップメタとなったグラードンはどのような状態でも強さを発揮できる非常に優秀なポケモンですが、こと「トリックルーム」状態においてはカイオーガはそれを遥かに上回る強さを持っていると思っています。
「スキルスワップ」による天候維持でグラードンを容易に処理できることもそうですが、外して負けるということがない「しおふき」をメイン技にできるというのがなにより素晴らしく、相手にワンチャンスすらも与えないその様はエースと呼ぶに相応しいものでした。
相手のカイオーガが若干重たいので「かみなり」を搭載することも検討しましたが、圧倒的に数の多いグラードンを相手にして、なんらかの事故で天候が取れなかった場合でも無理矢理押し切ることができる「れいとうビーム」を今回は重視しました。
配分については、特攻に振り切ってしまうと完全に余剰火力となってしまってもったいないので、耐久に大きく努力値を割いて複数回の行動を保証しています。
ランドロス(おくびょう)
配分: H165(4)-Ax-B110-C167(252)-D100-S168(252)
ゼルネアスで詰めていくことを考えたときに当然の障壁となるグラードンやクチート、ギルガルドあたりに対する牽制としての採用。一発で仕留めることのできる仮想敵の多さと、ほとんどの伝説ポケモンに対して上をとれるという絶妙な素早さが優秀で、選出回数はそれほど多くはありませんが、いざ選出できたときには大きな働きをしてくれるという頼れる仕事人でした。
今回のルールでも充分な決め手を持ったポケモンですが、その分耐久面はかなり心許ないことになってしまっているので、「あれもこれも殴りた~い」というわけにはいきません。選出した場合は「ランドロスで削らなければならないポケモン」をしっかりして意識して、無駄に消費することのないよう立ちまわっていく必要があります。
メイン技の「だいちのちから」は確定として、サブ技にはゼルネアスを大きく削ることのできる「ヘドロばくだん」、ゲンガーがそれなりに重たい構成なので、「サイコキネシス」を選択しました。
ゼルネアス(おくびょう)
配分: H198-Ax-B116(4)-C183(252)-D118-S166(252) (H24の個体)
カイオーガが「トリックルーム」状態におけるエースであるなら、こちらは通常状態でのエースとなるポケモン。よほどフェアリー技が一貫していない場合を除き、ほとんどの場合は先発で繰り出して「ジオコントロール」による場の制圧を狙っていきます。一度決まってしまえば半減のグラードンでも受け切るのは難しくなるため、「わかっていても止められない」という類の強さを持ったポケモンだと思います。
特にカイオーガの上から「ジオコントロール」を展開できるというのが優秀で、先発カイオーガという選出をしてくる相手には絶対的な強さを見せてくれました。ほぼ全ての特殊ポケモンに対して回答が出せてしまうのでは、と思えてしまうほどの性能の高さです。
そんなわけで、「ジオコントロール」があまりにもあんまりな壊れ技であることは疑いの余地もないわけで、相手が「ちょうはつ」持ちの場合はほぼ間違いなく止めようとしてきます。そのターンを利用して一方的にダメージを稼ぎにいくことができるというのも強かったです。唯一、攻撃範囲の狭さだけは弱みとなっていますが、他のポケモンでカバーすることで充分に解消できるので、選出さえ間違えなければ期待通りの素晴らしい働きを見せてくれました。